萩博物館には天体望遠鏡が設置されています
昔、萩市郷土博物館の頃、自然科学の分野で、天文に熱心な人達が天体望遠鏡の導入のために市民から寄付を募り、その熱意に感じた市側が残りを負担してついに設置に至り、当地の天文教育の推進の中心を担ってきました。以来、萩博物館に代わっても、新しい望遠鏡の下で観望会が続いています。
天文班の役割・活動内容
萩博物館の天文指導員のお手伝い
ア 天体観望室施設や器具の説明・解説
イ 太陽や星空観望の説明・お手伝い
ウ 観望機器や施設を扱う時の危険回避
以上のことを中心に活動しています
施設について
スライド屋根
当博物館は伝統的建造物群保存地区内にあり、天文施設の観望ドームは伝統的な景観と合わないために設置することが出来ません。そのために屋根をスライドさせて観望器具を出しています。下記の望遠鏡と同様に、動かす時の危険防止が重視されます。観望器具について
望遠鏡:観望室に備え付けのもの
40cm反射望遠鏡 下記15cm屈折望遠鏡と共に夜間の観望用15cm屈折望遠鏡
10cm屈折望遠鏡 減光フィルターを付け太陽の黒点観望用
7cm太陽望遠鏡 太陽専門の望遠鏡、Hα波光によりプロミネンス観望用
以上はフォーク式赤道儀架台に設置
この他に移動用望遠鏡、大型・小型双眼鏡などを必要に応じ適宜使用します。
観望しているもの
1 太陽
毎週金曜日 午後1時から午後4時30分まで
太陽は地球から1億5千万km離れた所にある、直径約140万kmの星(恒星・自分で光っている星)で、中心部の核融合反応で作られたエネルギーが地球をほどよく温めて、命の元となっています。その太陽を減光フィルターを付けた望遠鏡で、白色光による太陽の表面の黒点や、Hα波光で太陽彩層のプロミネンスやダーク・フィラメントを見てもらっています。
ご注意:太陽は強いエネルギーがあって、直接見ることは非常に危険です。太陽観望用に作られた望遠鏡や日食メガネ以外のものでは決して見ないでください。
太陽は地球から1億5千万km離れた所にある、直径約140万kmの星(恒星・自分で光っている星)で、中心部の核融合反応で作られたエネルギーが地球をほどよく温めて、命の元となっています。その太陽を減光フィルターを付けた望遠鏡で、白色光による太陽の表面の黒点や、Hα波光で太陽彩層のプロミネンスやダーク・フィラメントを見てもらっています。
ご注意:太陽は強いエネルギーがあって、直接見ることは非常に危険です。太陽観望用に作られた望遠鏡や日食メガネ以外のものでは決して見ないでください。
太陽の姿
分かりにくいかと思いますが、しみのように見えるのが黒点で、かなり大きいものです。地球の数倍はありそうです。
上の2点は巨大なプロミネンス。円の直径の109分の1が地球の大きさです。高さは地球の何倍くらいでしょうか。
太陽は太陽系の中心として、私たちを含めた地球上の生物になくてはならないものです。太陽活動(黒点やプロミネンス)は毎日・毎年変化していますが、太陽の観望をすることで、少しでも太陽に関心を持っていただけることを願っています。
太陽は太陽系の中心として、私たちを含めた地球上の生物になくてはならないものです。太陽活動(黒点やプロミネンス)は毎日・毎年変化していますが、太陽の観望をすることで、少しでも太陽に関心を持っていただけることを願っています。
2 夜の観望会
毎週金曜日 午後7時30分から午後9時まで宇宙には様々な天体があります。その中で惑星・月・季節の代表的な星座や、特徴的な星を一緒に見て説明など話をしています。そこでは「自分の目で見てもらう」つまり、自分の体を使う、体験することの大切さを知ってもらうことを心掛けています。
月・惑星
月は地球に最も近い天体で、昔から民話やお月見など、最も身近な天体の一つでもあります。
また、月は毎日姿を変えますが、満月から満月まで、あるいは暑い(寒い)ときから、新月から新月までが12回くらい過ぎると暑くなる(寒くなる)ことから、暦が作られるもとになったと考えられています。
地球照
地球を照らした太陽光が反射して月を照らしたもの
上弦過ぎの月
皆さんはどんな月がお好きでしょうか?
惑星
今年は火星の接近が話題となりましたが、写真撮影は初心者には難しすぎ出来ませんでした。各惑星は太陽の子、地球の兄弟のようなもの。距離が割合近いので、小望遠鏡でも興味深い姿が見られます。
木星 太陽系で最大の惑星
縞模様がよくわかる。大赤斑は何百年もたっていて、未だに消えない巨大な台風の目。
土星 リングが美しいことで有名
初めて見られた方はみんな感激されます
大きな宇宙の中の天体の姿
(ここの画像3点は、萩天文同好会のご厚意によりお借りしました)
M31 アンドロメダ銀河
数千億個の星の集まりで、肉眼で見られる最遠の天体です。私たちの天の川銀河も遠くから見たらこのように見えます。
オリオン大星雲
誕生したばかりの星が、星の元となる物を光らせています。
すばる(プレアデス星団)
若い星の集まり。双眼鏡で見ると宝石箱を見ているようにきれいです。
夜空に見える星々は人間の人生に例えられることがあります。宇宙の中で生まれ、成長し、年老いて死に至る。死ぬときその星の成分を宇宙に放つ、それがまた次の星を作る材料となる…次々に繰り返される何億、何十億単位の壮大なストーリー。今、私達が見ているのはその中の一瞬でもあります。
晴天の夜、ちょっと夜空を見てみましょう。月や星が輝いています。星が色々な色で輝きとてもきれいです。
いやー 夜空って本当に美しいですね。
天文班、会員募集中です。一緒に楽しく活動しませんか。
天文分野での特記
太陽:直径約140万km
地球との距離 約1億5千万km
質量(重さ)約200億kgの100億倍の100億倍
(2×10^30kg)
☆今、私たちが居るのは得難いバランスの賜物
1 太陽が出来たとき1個だった
星は数個が出来ることが多いといわれる。その場合には生物にとって影響が避けられないと考えられています。(今、太陽が2~3個あったらどんなものか、考えてみてください)
2 太陽の大きさ(重さ)がちょうどいい
太陽は核融合反応でエネルギーを作り出して46億年経過し、寿命は約100億年です。これがもう少し大きく、倍くらい重かったら猛烈な核融合反応となり、数億年の寿命(反応する「燃料」無くなる)といわれています。すると地球の生物はバクテリアくらいにしか進化しなかったと思われます。反対に軽かったら融合反応がゆっくりとしか進まず、すると地球が受けるエネルギーが少なく、生物の生存が危ぶまれます。