民具班のメンバー9名と清水副館長、井町事務局員計11名が山陽方面への研修に行きました。
当日(10月20日)は秋晴れの良い天気に恵まれてのスタートです。
10時頃第1の目的地・阿知須のまち歩きです。
阿知須のまち並は、居蔵造「いぐらつくり」の旧家が15軒ほどあり美しい景観を残しています。
居蔵造は、大火災の経験から廻船業を生業とする人たちが、建てた瓦葺き漆喰大壁の防災機能を有した住居です。
地元ガイドの方々との記念写真と説明を聞きながらの研修風景
阿知須の観光拠点「いぐらの館」(旧中川家住宅)では、ガイドの親切な説明の他、民俗資料や民具のクリーニング・データー化の逆質問等もあり、私たちとの有意義な情報の交換がありました。
清水副館長による研修風景(綿の説明)
(櫓の説明)
館内の研修・見学の後は、中庭に入り「櫓」や「綿」についての地域の特徴や流通による変化過程を研修しました。
特に櫓については、12月6日よりの特別展示「海を拓いた萩の人々」に関連し、詳しい解説があり、民具班も展示のサポートを予定していますので多いに参考となりました。
「道の駅きららあじす」での美味しい昼食と班長からの行程の説明
次の目的地「秋穂塩田・クルマエビ養殖場跡」へ出発です。秋晴れのさわやかな風景を楽しみながら車は走ります。
クルマエビ養殖発祥の地記念碑と現在の養殖場
クルマエビの養殖は萩市江向出身の藤永元作氏が昭和38年に現在の山口市秋穂、そして大分県の姫島に養殖場を開設し、その発祥地となりました。
三田尻御船倉跡
次の研修は、防府・三田尻の御船倉跡「枡築らんかん橋」の見学です。御船倉跡では、メンバーの1人が浜崎が勝ったと言っていました。「枡築らんかん橋」は昔の塩田と塩田を行き来する石造りの橋でとても珍しいものです。萩にも堀内の出入口にある平安橋は、同じ技術で造られたものです。
4ヶ所での研修を無事終了し、楽しい雑談と居眠りの中萩市に入りました。すると、バスの運転手さんに道路に落ちている実が「くるみ」と教えて頂き、しかも、運転手さんがバケツで拾って来て私達に下さいました。ほとんどの人が初めて見る「くるみ」に驚き、梅干大の実をむいて中から出てきた「くるみ」に喜んでいました。運転手さんありがとうございます。
以上で研修は終了し、明日の活動と次回の特別展示サポートに全員が頑張ります。
【余談】
私達が訪問研修した防府の「枡築らんかん橋」が、その三日後(10月23日)にNHKBS「こころ旅」で放映されました。視聴者の思い出の場所を火野正平氏が自転車で探していく番組です。偶然とはいえ感激の一場面でした。