2017年8月3日木曜日

古写真の情報をください~厚狭地区複合施設 7.19

中国・四国から近畿、東海、関東甲信で一斉に梅雨明けが発表された719日(山口県の梅雨明けは20日)、古写真班は山陽小野田市にある厚狭地区複合施設に出向きました。
こちらは厚狭公民館山陽総合事務所厚狭図書館の三施設を整備・再編し、それぞれの機能を併せた地域交流拠点になっています。
昨年二月に開館したばかりのとてもきれいな建物です。
目にも鮮やかなゴーヤのグリーンカーテンが私たちを迎えてくれました。



きっかけは萩図書館で偶然見かけた一枚のチラシ。
「古写真の情報をください」の文字が目に飛び込んできたのです。
即座に持ち帰り班員に呼びかけると予想通りの反応で今回の訪問となりました。


「学芸サポート・古写真班」が発足して11年目に入りましたが、古写真は貴重な歴史資料・民俗資料であり、それを地域の大切なお宝として保存することが第一ですが、その一枚一枚の写真に年代を始め何が写っているのかの情報を付け加えていくことがとても重要で、ただ保存するだけではそれらを展示会や出前活動等で皆さまにご覧いただくことは不可能です。
とは言え何十年前のことを確かな記憶として語れる人、当時を知る人はどんどん少なくなっているのが現状です。
古写真班発足から丸10年を経た今、デジタル保存した写真は30万枚近くなっています。
しかし地域の貴重なお宝であるそれらをもっと利活用するには如何せん圧倒的に情報が足りません。
そのことに苦慮している今、この「古写真の情報をください」展はよその活動の一端を知ることのできるまたとない機会でした。
よそはどのようにして情報収集しているのかとても興味を感じるとともに、報道の力も借りて一般に周知させ広く情報を募るこのやり方も見学したいと思いました。

ここでは厚狭図書館所蔵の56枚の写真が展示されていました。
515日付の山口宇部経済新聞によると、JR厚狭駅周辺の航空写真や厚狭の鴨橋、漁港、炭鉱、神社などの風景や建物で、わずかなヒントが感じられるものが展示されていたようです。



私たちが写真展示をする際には「何かご存知のことはありませんか?」と声掛けをして得た情報は、それぞれ付箋に記入しその場で写真に貼り付けています。
それを見たお客さまから「ああ、そうやった、これは○○やね~」「いいや、そりゃ違う、△△やろう」と話が発展して大きな収穫につながることもあります。
それ以外にもアンケート用紙や、自由に記入していただけるよう「声を聞かせてくださいノート」を置いたりもしていますがなかなか思うような成果が得られることは悲しいかなそれほど多くはありません。
いかにして情報を付加していくか、今後のとても大きな課題です。

この日も担当学芸員でもある清水館長を始め担当理事含め総勢8名での厚狭行きでした。
班員それぞれに感想を少しずつ寄せてもらいましたのでご覧ください。






連日の暑さの中、無事に行程を終えることができひと安心。
今後の活動に生かせてこその見学です。
それぞれが少しずつ知恵を出し合い歩を進めていけたらこんなに嬉しいことはありません。

萩まちじゅう博物館 学芸サポート・古写真班 YT